ようこそ!マル質番外編
「夢衣は悪い奴じゃない!」


「・・・おめぇにとっては、な?」


白梅はするりと黒椿の腕から逃れ地に降りた。


「そんなこと言うにーちゃんは嫌いだ!」


走り出した白梅を黒蜜が追いかけようとする。


「止めておけ黒蜜。そっとしておいてやれ。」


「でも黒椿さま!」


もう白梅の白い背中は豆粒のようだ。


「好き嫌いだけじゃこの世界ではやっていけねぇ。


白ちびにもそのうち分かるだろ。


だからこそこの花見には意味がある・・・


さ、次はお前のご主人様さがしだ!」


口の端を吊り上げてにやりと笑った黒椿を、黒蜜は恥ずかしそうに見上げて言った。
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