夕日塔の約束
パッと立ち上がり、目をゴシゴシ擦る。


理由は、懐かしさと切なさとが入り交じり、本気で涙が出ていたから………


「え…もしかしてお前……泣いてる?」


日希がビックリした声で尋ねて来るも、頭を横に振りまくる。


何となくだけど、泣いてるのを気づかれたくなかったんだ………


「泣いてない。ただ目にゴミ入っただけ。それよりボール片付けて早くハードル運ぼう」


気を取り直し、ボール片付けを再開した。


だけど日希は黙ったまま、私に視線をぶつけ続けていた。


い、息苦しい……


は、早く片付けて外に出なきゃっ!!
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