夕日塔の約束
「ねぇ日希!離して!!コラ、無視するなっ!!」


あり得ない位に速まる心音を聞かれたくなく、大声で叫ぶ。


それでも日希は離してくれなくて、段々足の力が抜けて来た。


「1年前………あれだけお前の事泣かしたオレがこんな事言うのは、おかしいって分かってる」


日希の喉の奥から振り絞る様な声に、私の体は動く事をやめた。


「でも……泣かないでくれ。頼む………」


首筋に頭を乗せて、日希の力は更にギュ~~~ッと強まる。


「日……日…希……//////」


な、なななな………


なぜ赤くなる!!夕穂っ!!
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