夕日塔の約束
「いたいた!アンタ何やってんの?下河君が出て来たのに、なんで………って、どしたの夕穂」


「えっ?な……何が?」


「また顔赤いよ。やっぱ熱あるの?」


心配そうな稚鶴に指摘され、パッと顔を覆う。


確かに手の温度と比べたら、メッチャ熱くなっていた。


「あっ!!まさか下河君に何かされたの!?大丈夫!?」


キャアアアアアアッ!!


「稚、稚鶴ごめん!今日希の名前出さないで!」


まだ両手で顔を隠しながら、稚鶴に頼む。


9月とは思えない熱気に襲われ、今にも倒れてしまいそうだった。


日希…なんであんな事……
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