夕日塔の約束
掃除も終わり、生徒がパラパラと帰って人影も疎らになった頃……私はC組の教室で、稚鶴に話した。


用具室での出来事………全てを。


「そうだったの……だからやたら時間かかってたんだ、ハードル出すの」


「うん…本当にビックリした。なんで日希あんな事言ったのかな?」


入学した時はダークブラウンだった髪の毛を、一束イジリながらぼやく私。


別れた後、日希が好きだと言っていた髪型・髪色……全部2年生に上がると同時に変えた。


アイツの事をなるべく思い出したくなかったからなんだけど――――…日希はどう思ったんだろうか?
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