夕日塔の約束
この子も私と同様、日希とは高校からの仲。


小学校と中学校は違うけど、1年時代は日希を“優しくてマジメな人だよね”ってよく言っていた。


だから……私が1年前日希がした事を最初に伝えた時………


『ハッ………?ウソでしょう……?下河君が?』


泣きじゃくる私を抱きしめながら、稚鶴もポカンとしてたんだ。


「本気なのは……分かってた。認めたくなかったけど、“もう一度つき合わないか”言われた日から………」


図書室でのアイツの顔には、“冗談”なんか全く感じられなかった。


あったのは………“真剣”・“本気”のみ。
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