夕日塔の約束
涙が溢れそうになるのを、やっとの事で耐える。


隣の稚鶴がまた何かを言いかけたが――――……


「ハイ皆、席に着いてーーーー」


美術の先生がタイミング良くやって来たので、聞かずに済んだ。


授業が始まり、2人ずつペアを組んでお互いの顔をデッサンする生徒達。


もちろん私は稚鶴とペアを組んだんだけど………


「あーーー、納得いかないぃ~~~!どうしよう~~~~!!」


描いては消し、描いては消しを繰り返してて、全くデッサンが進まない。


「夕穂、コンクールとかに出すワケじゃ無いんだから、気楽にやりなよ」
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