夕日塔の約束
私がクスクス笑いを堪えてると、日希が顔だけこっちに向け、私を睨んだ。


「夕穂!笑ってんじゃねぇよ!更に恥ずかしいだろうが!!」


「ごめん…でもなんか…カワイくて………」


「―――…良かった」


笑い続けてる私をジッと見つめてた日希は、突然変な発言をして、スクッと立ち上がった。


良、良かった……?


何が良かったんだろう?意味分かんない私って、バカなのかしら?


首を傾げていると、日希がポンッと私の頭の上に手を置いた。


「“カップル”って言われた時…お前が嫌な顔しなくて良かったって言ってんだよ」
< 165 / 323 >

この作品をシェア

pagetop