夕日塔の約束
もう1回振り返ってみると、そこには宮迫君が図書室に置いて来たと言っていた日希の姿。


心配そうに私を見つめ、駆け寄って来た。


「日、日希……アンタ図書室で寝てたんじゃ………」


「あーーー…ついウトウトしちまってさ。起きたら直次がいなかったから、マジビビった」


引きつった顔の日希の目の下には、寝たからちょっと薄くなってるけど、やっぱりクマがある。


「アンタ、宮迫君が言ってたけど寝不足なんだって?どうしたの?」


私がそう問うと、日希がドキッとした様に見えた。


でも次の瞬間には、ニコリと微笑まれる。
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