夕日塔の約束
「特に無いわ。気をつけなさいよ」


「ヘーーイ」


玄関の扉を開け、涼しい風が気持ちいい外に出るが………ちと寒い。


念の為に持って来た上着を着て、自転車の鍵を解除した時だった。


「日希、忘れてたわ!アンタに手紙来てたわよ!!」


中から母親が、白い封筒を持って現れた。


「オレに手紙?誰から?」


「さあ?差出人の名前書いてないのよ」


ハイと渡された封筒には、確かに差出人の名前所か住所すら書いてない。


どうして?と疑問に思いながらも、ポケットに手紙を突っ込んだ。


後で読めば、誰からか分かるだろ。
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