夕日塔の約束
「いいよいいよ稚鶴………私の画力は幼稚園児レベルですから……」


暗いオーラを漂わせ、荷物を片付ける。


稚鶴が落ち込んだ私の後を、急いでついて来た。


「夕穂ぉ~~…そんなに落ち込まないでってばぁ~~~」


「落ち込んでなんか無いっすよ……至って元気ですから」


強引に笑って、美術室の扉を開けた。


この時、私は稚鶴の方を見ていて、ちゃんと前を見てなかった。


だから……誰かにぶつかってしまった。


「キャア!?す、すみません!!前見てなくて―――…」


「――――夕…穂……」


…………えっ………?
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