夕日塔の約束
ス、スゴイなぁ宮迫君………


私だったら稚鶴にあんなに黒いオーラ放出されたら、ビビって逃げちゃうよ。


「英語の辞書忘れたから、貸してくれ」


「ハァ?ヤダよ!なーんでアンタなんかに!!」


「いいじゃん貸してくれても。ケチだなお前」


「なぁーーー!!(怒)下河君に貸して貰えばいいでしょうがぁぁ!!」


宮迫君の口の悪さに怒った稚鶴が言った一言で、全てがピンと来る。


「そうだ……ねぇ宮迫君!今日日希は学校来てないの?」


私の問いかけに、いつもの言い争いをしようとしていた2人の動きが、ピタリと止まった。
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