夕日塔の約束
今すぐに日希に誰が差出人なのか言って貰いたくて堪らない。


大丈夫……100%“あの子”だとは限らない。


日希と“あの子”がまだ繋がっているなんて、あり得ないよ…ね………


僅かな希望を胸に、日希が喋るのを待つ。


しかしその希望は――――…無残に打ち砕かれた。




「1年前………オレ等が別れた原因作った女の子から手紙来るなんて……夢にも思わなかったぜ」




日希がため息混じりに呟いた一言で。


ドサッ…


呆然となって、持ってた荷物を床に落とす。


日希と宮迫君が、物音で私と稚鶴に気がついた。
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