夕日塔の約束
あの日、私は夕日塔に立ち寄って、何気なく塔を見上げてた。


『日希……』


デートをすっぽかした彼氏の名前を呟き、目線を下げる。


すると夕日塔の真正面に、見覚えのある男の子の姿があった。


『えっ………日希!?』


驚きながら、慌てて日希の元に駆け寄る私。


この時だって、“なんでこんな所に?でも無事だったんだ!”って思いでいっぱいだった。


しかし……気づいた。


日希が1人ではなく、女の子と2人でいる事に。


『……あの子って………確か……』


ワケの分からない2ショットに、困惑して固まった私。
< 218 / 323 >

この作品をシェア

pagetop