夕日塔の約束
――――1年前――――


『ヤッベェ!寝過ごしたっ!!』


夕穂とのデート当日、オレはうっかり寝坊してしまい…慌てて支度した。


どう頑張っても20分は遅刻する事確定で………それでもバタバタと身なりを整える。


『『お兄ちゃん、行ってらっしゃーーい』』


『おーーー!変な人来ても、鍵開けんなよ!!』


当時小5と小2だった弟と妹に見送られ、待ち合わせ場所に向かって走ったオレ。


急げば15分の遅刻に短縮出来るかもと思ってた矢先、誰かに声をかけられた。


『あの…下河君』


足を止めて、その人を見つめる。
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