夕日塔の約束
『だったらお願い!今日1日、私とつき合って!!』


岸尾に腕を掴まれ、進めなくなった。


『何言ってんの?今オレ言ったよね?夕穂とつき合ってるって。ムリだよ』


二度目のポカーンが襲って来るも、キッパリと答えて岸尾の手を腕から離す。


だがオレは………部活から帰って来た後、昼寝してしまった事を心底後悔する事になった。


ちゃんと起きてて予定通り待ち合わせ場所に行って、岸尾に会わなかったら………


きっと違った運命が待っていただろうに。


『…………いいの?』


岸尾の声が急にトーンが下がり、体が固まった。
< 229 / 323 >

この作品をシェア

pagetop