夕日塔の約束
図書室でも似た様なシチュエーションになって、泣きたくなったのを思い出す。


『ごめん日希………別れよう私達』


『そんな……』


涙をボロボロ溢しながら愛しい人に別れを告げられ…それ以来、オレの恋心は凍りついていた。


でも、最近やっと“前みたいに戻れるかな?”と思ってたのに……っ!!


「夕穂、ごめん。違うから……違うから、話を聞いて欲しい」


泣きじゃくる夕穂を抱きしめ、震え声ながらもオレの気持ちを伝えた。


「なっ……な、にが違うのよぉ―――…」


泣くな……


もう泣かないでくれよ、夕穂………
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