夕日塔の約束
ベッドの上で体育座りをしながら目を泳がす私を、宮迫君はジーーーッと見つめてる。


私と宮迫君の事を黙って交互に見比べていた稚鶴は、いきなりローテーブルをバンッ!と叩いた。


「!?稚、稚鶴っ!?」


ビックリして目が点になった私を無視して、稚鶴は宮迫君に鋭い視線を向けた。


が、すぐに鋭さは消え、マユゲが下がる。


「アンタ……夕穂に本当の事話しに来たんでしょう………?」


稚鶴がゆっくりとした声で、宮迫君に尋ねた。


本当の……事…?


「ねぇ稚鶴。本当の事って何の事?宮迫君も何なのか知ってるの?」
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