夕日塔の約束
日希の家までの道のりを半分程全力疾走した私は、一旦赤信号で止まる。


「ハァ…ハァ……疲れた………」


その隙に乱れた息を整えていると……ふと、夕日塔がある広場が目に入った。


切なく痛む胸に手を当て、ゴホゴホ咳き込んだ。


「日希……ごめんなさい」


またまた涙のせいでまともな状態じゃなくなった視界。


しかし夕日塔の下に見覚えのある人影を見つけて、一気にクリアになった。


「えっ………?なんで………?」


不思議な事に抜群にあがってた呼吸もあっという間に戻り、その人だけを見つめる。


そして…駆け出した。
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