夕日塔の約束

☆久し振りの会話☆ 《Side -Yuho-》

いきなり名前を呼ばれて……私は驚いて立ち止まる。


目の前には………私が今、“1年振り”に名前を言った男の子の姿。


ちょっと逆光になっているけど、間違いなく美術室の出入口でぶつかったあの人だった。


「ハッ……?」


な……ななな、なんで!?


なんで彼が図書室なんかにいるのっ!?


混乱し過ぎて冷静になれなかった私だったけど、彼が一歩私に近づき、ビクッと体が跳ねた。


“ここにいたくない”


直感的にそんな思いが頭に浮かび、ちょっとだけ判断力が戻る。


「少し…話がした「………っ、退いてっ!!」」
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