夕日塔の約束
私の口のすぐ近くにいないと聞こえない位の声で呟いた。


元カレに対して言ったのか、自分に対して言ったのかは分からない。


だけど1秒でも早くこの場から離れたくて、足を動かした。


「――――っ、もう一度!!」


「えっ……!?」


いきなり大声を出され、バッと彼の方を振り向く。


彼も体を半回転させて、私と向き直った。


凄い真剣な瞳で見つめられ、身動きが出来ない私。


まさか次の瞬間………頭の動きまで止められる発言をされる事になるとは……思わなかった。





「もう一度、つき合わないか……?オレ達」
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