夕日塔の約束
オレの言葉を聞いた遠藤さんの顔が、怒りで歪んだ。


「勝手な事ばかり言わないで!!だったら「遠藤っ!!」」


ずっと黙ってた直次が、鋭く遠藤さんの名前を呼び、オレ等の間に入って来た。


急に雰囲気が変わった直次に、ポカンとする遠藤さん。


「日希だって苦しんだんだ……もう責めるのはやめろ。幾ら何でも言い過ぎだ」


こっちから見えるのは、ウッと言葉に詰まる遠藤さんと、直次の背中だけ。


その背中が頼りがいに溢れてて…スゲェ嬉しかった。


「………っ、分かった。私は黙って見守る事にするわ。でもね、下河君!!」
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