夕日塔の約束
さっさと帰ってしまうかと思われた夕穂だったが、オレと同じ様に夕日塔を見上げた。


その表情は悲しそうで、切なそうで――――…声をかけていいのかオレには分からなかった。


夕穂……お前は覚えてんのかな?


オレとお前が1年前に、ここでジンクスをやったの。


「フッ………覚えてるハズ無「ねぇ、日希…」」


え――――…?


「私達……ここのジンクス、1年生の時にやったよね………?覚えてる?」


息を呑んだ。


マジかよ…夕穂、覚えててくれたんだ………


ヤバイ……嬉しさで顔がニヤけそうだから、我慢しなければ。
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