抱きしめたら充電完了!
俺は遅刻にかこつけて優雅に通学路を歩いていた


「ん……?」


何だあれ?
100Mくらい向こうに何かが倒れていた


「人間?」


おいおい死体じゃないだろうなぁ?

俺は恐る恐る近づいていく


「……にんげんだ」


道端に倒れていたのは黒髪の少女で、華奢な体をしていた


俺に少女は気づいたらしく静かに顔だけをむけた


「うおっ!?……大丈夫か?」


力の無い手でガシッと足をつかまれて情けないことにびっくりしてしまう


「お……」


「お?……」


「お腹、すいた」


ズリっと力の無い手が落ちていった。

「おーい?……もしもし?」


意識失ってんじゃねーか?それとも死んで……

俺はぶんぶんと首を横に振って手首を掴んだ


……良かった脈うってる

「しかし……どうしようか」


遅刻したといっても3時間目の体育には間に合わせたかったが


救急車……うーん?何て言えば……


よしゃっ!もう学校に連行だ。


俺は黒髪の少女をショッと担いで学校に向かった
< 2 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop