初恋図鑑【完】
「ありがとう」
と、爽やかな笑みを浮かべるイケメン君。
「いえいえ」
内心、イケメン君の笑顔にノックアウト寸前の私。
すると、
さっきまで笑顔を浮かべていたイケメン君が訝しげに眉をよせ、私の顔を見つめだした。
ドキッ
私の胸が高鳴る。
…な、何!?
そんなことを考えていると、ようやくイケメン君が口を開いた。
「………あのさ…もしかして、安藤さん…?」
!?!?
私は、驚きのあまり口をパクパクさせる。
だって、私にこんなにイケメンな友達がいるわけがないじゃないか。てか、いたら忘れないよ!
「な、なんで…名前……」
恐る恐る、口を開いた私にイケメン君の顔がパァァと明るくなる。
…ほんとに何事?