初恋図鑑【完】
「大丈夫?安藤??具合でも悪い…?」
すると、頭上から心配そうな五十嵐くんの声がした。
…ダメだ…心配されてる
そう思った私は、無理に笑顔を浮かべて顔をあげた。
「うん…大丈夫だよ?…わ、私ちょっと、気分悪いから保健室行ってくるね…」
そう言い残すと、私は、ガタッと席をたち踵を返すと急いで教室を出ていった。
「あ、安藤!!」
後ろから五十嵐くんの声が聞こえたが、気にせず、私は教室を後にした。