初恋図鑑【完】
「…ま、真理〜!」
そう言うと、私はガバッと真理に抱きついた。
「な、何事?…てか、そんなことより…あんた…後ろの席のイケメンくんと知り合いなの!?」
真理の「そんなことより」発言に若干傷つきながらも、
「……小学校が一緒」
ちゃんと、質問には、答えた。
「へ〜心と一緒なんだ??……………ん?…もしかして、あのイケメンくんが心の初恋の…」
す、鋭い…!
実は、真理には、初恋失恋エピソードを話していたのだ。
「…うん」
私は、小さく頷く。
「へぇ〜あのイケメンくんが…でも、心が話していたようなこと、しないタイプっぽいのにね」
「…でも、言ってたもん」
顔を伏せながら呟く私に真理は、ため息をついた。