初恋図鑑【完】
*ファミレス
*ファミレス
何でもおごってくるという真理の言葉に甘えた私は、真理と共にファミレスへと向かった。
ちなみに、なぜファミレスにしたのかというと、だいたい何でもあるし、パッと食べたいものも思いつかない私にとっては、まぁ、ファミレスが無難だろうと考えたから。
『心?はやくおいでよ!』
『うん!』
真理のおかげで少し元気が出てきた私は、ニコニコしながら、ファミレスへの扉をくぐった。
『いらっしゃいませ』
入った瞬間、そんな店員の声が聞こえた。
けど……それは私の耳には入らない。
な、なんで…こんなところにいるの…?
真理も気付いたようで驚いたように目を見開いていた。
そう、そのファミレスには五十嵐くんがいた。
しかも…ちょっと年上の女の人と楽しそうにしゃべっている。
…彼女かな…
そんな考えがふと、頭をよぎった。