初恋図鑑【完】
『ん?何??』
顔は、笑っているが目が笑っていない五十嵐くん。
真理は、未だにそんな私たちをニヤニヤとした顔でみつめていた。
そして、思い出したように
『あっ!私、今日、塾だった!じゃあ、私先に帰るね!心は、パフェゆっくり食べてから帰りなよ!!お代は、払っとくからさ!』
そう言うと、ニコニコとした表情で帰っていった。
『ま、真理?ちょっと待って!私も帰るって!』
そんな真理を慌てて追い掛けようと立ち上がった私。
すると、
グイッ
『きゃっ…』
そんな私の腕をいつのまにか五十嵐くんが掴んでいた。