初恋図鑑【完】
別れたって言ってたってことは彼女なのだろう。
なぜか、そのことを考えると胸がズキズキと痛んだ。
『そういえばさ?さっき、渡辺さんが言ってた話って…マジ?』
相変わらずのかわいい五十嵐くん、(いや、もうかわいいよりもカッコいいかな…?)が唐突にそう聞いてきた。
…真理?何の話…?
私の不思議そうな顔に気づいたのだろう
『好きなやついるんでしょ?』
そう付け加えて、にっこりと微笑んだ。