初恋図鑑【完】
『え?』
五十嵐くんの綺麗な瞳には私の姿が映し出されている。
その目があまりにも真っ直ぐで…私は、視線をそらせなくなった。
『ねぇ…教えてよ…心……』
!!?
い、今のは幻聴?
五十嵐くんが私の名前…。
カァッーと顔が熱くなるのをかんじた。
真っ赤な顔で口をパクパクさせる私にニコッと五十嵐くんは、微笑む。
そして、
『安藤のこと…心って呼んでもいい?』
恥ずかしげもなくそう言った。