初恋図鑑【完】
『う、うん』
私も真理に便乗して教室に入ろうとした。
すると、突然、
グイッ
後ろから腕を捕まれた。
……な、何…?
そう思いながらおそるおそる、振り替えると…
『さっきのが真島くん?』
にっこりとかわいらしい笑みを浮かべた五十嵐くんが立っていた。
冷や汗がたらりと頬をつたう。
顔は笑っているが、どう見ても、目が笑っていない。
…怖ッ!
『…な、何の話?』
なるべく冷静な声で言ったつもりだが、少し声が震えた。