初恋図鑑【完】


気づけば、そう言っていた。


五十嵐くんは、少し淋しそうに笑う。



っ…何で今さらそんな顔するの…?




『……そっか……じゃあ、1つだけ…言っておきたいことあるんだけど…いい?』



優しく微笑む五十嵐くん。



『…う…ん…何?』



そう言って、私は頷いていた。



すると、五十嵐くんは、少しの沈黙のあと、こんなことを言ってきたのだ。







『………オレ、心のこと…ずっと前から好きだったんだ……』





『っ!』





私は、驚きのあまり目を見開いた。



< 58 / 86 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop