初恋図鑑【完】
しかし、さっきまでとは、打って変わってオレは機嫌がよくなる。
安藤…いや、心と一緒なら放課後練習も悪くないかもしれない。そう思った。
―――
そして、放課後。
他の学年の先輩たちも集まり、ようやく練習が始まる。
さらに、嬉しいことにオレがバトンをもらうのは心だった。
1人、またテンションがあがる。
『五十嵐くん!』
心に久しぶりに名前を呼ばれただけでオレは嬉しくなった。
つい、嬉しすぎて…何度もバトンパスをわざとミスしてしまうくらい…。