あなただけを愛したい
急に視界が明るくなったと思ったら……


目の前には、見事な夜景。



「わぁ、……綺麗……」


「だろ?」



ドキンッ――…



先生のこの表情……


ヤバいくらいに、カッコイイ。


あたしを“亜衣”だと勘違いしていた頃に、“亜衣”に見せた表情。



「そろそろ、柑那の気持ちも聞かせてくれない?」


「えっ」



あたしの、気持ち……?



「七才も年下の女の子に、年甲斐もなくコクったりとか、俺、すっげぇ恥ずかしいんだけど」



“コクる”?


やっぱり……


これは、現実?



「柑那は?」



あたしより20センチくらい上から、見下ろしている先生の顔が……


あまりにカッコ良くて……


さっきよりも……


どきどきが……


さらに大きくなる。



「柑那?」
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