あなただけを愛したい
たぶん、ほんとに外見の問題。


暗いイメージなんだと思う。


たまに早起きができて、時間に余裕がある時がある。


でも今更、コンタクトを入れたり、髪に手を掛けたりって……


できなくなった…


みんなの中に、あたしのイメージというものが出来上がってしまったから。


でもこういう静かな生活も、悪くない。




その日の放課後――



「あれ、田中くん?」


「今日、三上の都合が悪くて交代したんだ」


「そうなんだ」



でも、なんかホッとした。


あたしは図書委員で、ローテーションを組んで二週間に一回、二人一組で図書当番をやる。


三上さんと一緒になることが多いんだけど、ちょっぴり派手な外見、テンションの高さにはついていけてない。
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