あなただけを愛したい
「まあ、詳しいことは兄貴から聞いたほうがいいと思うけど、……でも、兄貴もその友達も悪いヤツじゃないからな」


「はい」



なんか、蓮くんの話を聞いていると……


あたしが勝手に想像していたことで、きっと航のことを凄く傷つけたんだって思った。


そしたら、物凄く胸が痛くなって……


涙がほろりとこぼれてしまった。



「か、かんなちゃん!?」


「あ、……ごめんなさい。泣くつもりは……。あたし、昨日航の言うことを何も聞かずに、逃げちゃったから。……凄く最低なことをしちゃったから」


「ん、まあしょうがないよ。あんな不良を目の当たりにしたら、誰だって逃げ出したくなるよ」



やさしく言ってくれる蓮くんに心が癒される。
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