あなただけを愛したい
あたしが外見で判断したから、きっとお友達もいい気はしなかったはず。


そう思ったら、また涙がこぼれた。



「柑那?何で泣くんだよ」


「だって、あたし、……昨日凄く感じ悪い態度をとっちゃったからっ」


「アイツらは気にしてねぇよ。つか、柑那に謝ってた。……恐がらせてごめんって」



あたしが悪いのに……



「あたしも、……ほんとにごめんなさい」


「だから、謝んなって」



そう言って、航は親指であたしの涙を拭い、その手で顎をクイッと持ち上げて……


唇にキスを落とした――…



「…んっ…」



啄むようなキスから、次第に深くなっていく。


気付いたら、体がフワフワしていて、揺れる身体を止めるために、航のシャツをぎゅっと握った。
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