あなただけを愛したい
「この二人がつるむと、あたしもムカつくんだよね」



そんな言葉が、紗羽さんの口から飛び出した。



「えっ?」


「あたしもよく、こうやってからかわれてるのよ」



なんか、からかわれるのはイヤだけど、航と蓮くんの関係っていいなって思う。



「……兄弟の仲がいいんだね」


「あんまり嬉しくねぇ」



航の言葉は否定した感じだけれど、表情は何だか嬉しそう。



「ねぇ、柑那ちゃんっていくつ?若いよね?」


「18才です」


「えっ、若っ!高校生?」


「昨日卒業しました」


「そうなんだ」



紗羽さんがビックリしているその横で



「兄貴、生徒に手ぇ出してやんの」


「えっ!?」



紗羽さんの目が大きく見開いた。
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