あなただけを愛したい
「おまえ、適当なこと言ってんじゃねぇぞ。……まあでも、端から見りゃそうなんのか」



確かに……


航は、あたしが同じ高校にいたのは知らなかったから、生徒に手を出したとは違うよね。


あたしは“先生”を好きになったけど。


だけど、実際周りから見れば“先生と生徒”って関係なんだよね。



「紗羽さんは何才なんですか?蓮くんと一緒?」


「ううん、航くんと一緒かな」


「えっ、航と?」



じゃあ、蓮くんより年上?



「あんまり考えたくないけど、柑那ちゃんより七才も年上」



ため息混じりにそう言った紗羽さんの横で蓮くんが口を開く。



「だから、年なんて関係ねぇって。俺はどんな紗羽でも好きなんだからな」



わっ……


人前でも、こんなふうに彼女のことを『好き』とか言えるなんて、凄いっ!
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