あなただけを愛したい
なぜか得意気な表情をする航。


そういう航もカッコイイなって思っちゃう。



「ん?何?」



わっ!


あまりのかっこよさに、つい見惚れちゃっていた。



「な、なんでもないっ!」


「なんだよ、気になんだろ?」



航は首を傾げながら、あたしの顔を覗き込んできた。


ヤバいっ!


凄くどきどきする。



「ほんとに何でもないもん」



平静を装いながら言うけれど、航は“何もない”とは思っていない。


きっと、見透かされている。


まさか見惚れていたとは、思っていないだろうけれど……






食後は街へ出た。


航と手を繋ぎながら歩くけれど……


思わずキョロキョロしてしまう。


もう周りの目を気にしなくてもいいのに、どうしても気になってしまうんだ。
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