あなただけを愛したい
啄むようなやさしいキスが、次第に貪るような激しいキスに変わる。


だんだん身体の芯が熱くなってきて……


何も考えられなくなってきた。


キスに夢中になっていると、航の大きな手があたしの胸をやさしく包んだ。



「…ふ……んッ…」



体が、ふわふわしてきた。



「柑那」



耳元で囁かれた航の甘い声に、身体がさらに熱くなる。



「ベッド、行こうか?」



コクンと頷いた。


脱衣場で身体を拭いてから、さっきここへ連れてこられたように、また抱き抱えられながら、寝室へと運ばれた。


そのままベッドに寝かされ……


航があたしに跨がってきた。



「柑那、……愛してる」



心臓がどきどきと音を立てる。


だけど、あたしだって伝えたい。
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