あなただけを愛したい
「あたしも――…愛してるッ」



それを合図に、航の熱くて深いキスが降ってきた。


だんだん身体が熱くなってくる……



航の大きな手が、あたしの身体をやさしく撫でて……


航の長くて綺麗な指が、あたしの身体の細部にまで甘い刺激を与える……





気付いたら……


航のキスに酔いしれ……


航の愛撫に溺れ……



いつの間にか……


あたしのすべてを……


航に捧げていた――…








目が覚めて、真っ先にこの目に飛び込んできたものは……


航の逞しくて大きな胸板。


凄く触れたくなって、手を伸ばした。


触れた瞬間……



「柑那」



航の声が頭上から飛んできて、腕枕している手で、あたしの髪をすくようにやさしく撫で始めた。



「航、おはよ」


「ん、おはよう」



そして、チュッと触れるだけのキス。


こうやって素肌で触れ合っていると、ほんとに航と一つになれたんだなと頬が緩む。


心に花が咲いたように、あったかくなる。
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