あなただけを愛したい
でももし……


航が同窓会に行って、元カノに会ったりしたら……


って考えると……


物凄く嫌だったりする。


もしかして航も、そんなふうに思ってくれているのかな。



「……帰るから」


「ん?」


「早めに帰るから、行ってもいい?」



“もし航が元カノに……”なんて余計なことを考えてしまったせいで……


さっきの勢いがなくなって、声が小さくなってしまった。



「ごめん。俺、カッコわりぃな」


「何で?」


「……」



航は困った顔をして、顔を背けた。



「航?」


「行ってこいよ。俺が送り迎えしてやるからさ」



送り迎え?



「ほ、ほんと!?」



凄く嬉しいかもしれない。



「そんなに喜ぶこと?」


「うん!」



そう言って、そのまま航の胸に頬をすり寄せた。
< 241 / 453 >

この作品をシェア

pagetop