あなただけを愛したい
「そうだったんだ。でも、入学したての頃からじゃなかった?先生を好きになったのは、その頃からじゃなかったでしょ?」


「確かに。……最初から朝起きれなかったってことかな?」



学校まで一時間かかるから、やっぱ最初から寝坊してたのかも。



「ふふ、柑那らしいね」


「うん。……でもね、今のあたしがほんとの姿なんだと思う」


「え」



今考えれば、あの頃って無理して容姿を作って、無理してテンションあげたり、無理して笑ってたりしてた気がする。


この格好をするようになってから、凄く気持ちが楽になった。


たぶん、あたしはあたしを作ってたんだろうな。
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