あなただけを愛したい
無意識に、あの当時いつも座っていたソファーに腰掛け、リモコンに手を伸ばして、テレビをつける。


いつの間にか、竜一が横に座っていて、普通に肩を抱いてきた。


この時のあたしは、ちょっぴりおかしかったのかもしれない。


その腕が心地いいと思ってしまったんだ。



「柑那」



その声に、体がビクッとなる。



「あ、何?」



竜一の方を見ると、なぜだかわからないけど、胸の奥がぎゅっと締め付けられた。


好きとか、そういう感情じゃない。


これってなんなんだろう。


頭の中の思考を駆け巡らせている間に、竜一は……






「……んッ……ちょっ…」



あたしの後頭部をがっしり抑えながら、キスをしてきた。



「…ダメッ……ヤメ……」



どれだけ抵抗しても離してくれなくて……
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