あなただけを愛したい
辺りを見回して、とりあえず隅の方へ座る。


でもそんなあたしのもとへ、すかさずやって来て隣に座る竜一。



「よぉ、元気?」


「元気だよ」



相変わらずテンションの高い竜一に、淡々と答えるあたし。



「素っ気ないなー」



どうもテンションが上がらない。


目の前の本を手に取り、パラパラと捲りながら好みの曲を探す。



「あ、そうだ!」



竜一が、突然思い立ったように、声を張り上げながら身を乗り出してきた。



「おまえ、来週誕生日だろ?」



さっき咲季に言われた時から、竜一にも言われそうな気がしていた。



「一緒に過ごそうぜ?二人が嫌ならコイツらも誘っていいからさ」



そう言いながら、目の前に座るいつものメンバーを指差す。
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