あなただけを愛したい
目線はずっとテーブルの上の食べ物達、話は右から左へ、話し掛けられても最低限の返事のみ。


目の前に座った人が



「柑那ちゃんっておとなしいね」



なんて言ってるけれど



「……」



こういう場に慣れていないから、なんて言ったらいいのかわかんない。



「柑那ちゃん、はい」



と目の前にいる人から手渡されたもの。


あ、さっき頼んだオレンジジュースだ。


てか、合コンでオレンジジュースはないよね。


そうは思いながら、いつもの癖で頼んでしまった。


だってあたし、18才なんだもん。


とりあえずそれを受け取って、乾いた喉を潤すためにグイグイと飲んだ。


でも……


半分くらい飲んだところで……



ん?



これ、オレンジジュースじゃない。
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