あなただけを愛したい
当日、子供と会って、少し話をしたら帰るつもりでいた。


でも、なぜか子供が遊園地モードに入っていて……


『やられた』と思ったときには、もう遅かった。


周りから固めていくなんて、ほんとにズルい女だよ、茜は。


だけど子供に罪はねぇし、その場では笑っているしかなかった。


でも正直、我慢の限界だった。


どこからどう見ても、俺には似ていない子供。


まあ、どこかにそういう親子がいるかもしれねぇ。


でも、絶対に違うとそう思えた。



だから、遊園地の帰り……


二人を家まで送り、子供を先に家に入れたあと、茜を前に、俺は感情むき出しで詰め寄っていた。



「誰に抱かれたんだよっ!?」



と――…
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