あなただけを愛したい
「それでね、イブの夜に挨拶に来るんだ」


「そうなんだ。……え、じゃあ、やっちゃんがお兄ちゃんになるの?」


「ふふ、そうなるね」



凄く幸せそうなお姉ちゃん。


お姉ちゃんと彼氏のやっちゃんは、もう七年の付き合いになる。


付き合い始めた時、あたしはまだ小学生で、お姉ちゃんの後ろをいつも追い掛けていた。


両親共働きだったから、お姉ちゃんっ子だったんだ。


やっちゃんは、そんなあたしのことも凄く可愛がってくれて……


今までも、お兄ちゃんみたいだなって思っていたけれど……


ほんとにお兄ちゃんになるんだ。


あたしも嬉しい。



「で、柑那、イブの夜は大丈夫?」


「うん、今のところ何もないよ」


「良かったー!結構ギリギリになっちゃったから、もしかしたら無理かなって思ってたんだよね。柑那は彼氏いないの?」


「……」
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